2018年3月10日土曜日

A-10A タミヤ1/48


プラモデル制作記です。

2017年7月に独立起業後すぐに制作に取り掛かったA-10Aが先日ようやく完成しました。約7か月かかった計算になります。独立後バタバタしていたとはいえ、過去最高に期間がかかってしまいました。途中完全にダレていましたが、念願のエアブラシ導入後の作例として何とか完成までこぎつけることができました。
前職の先輩がこの機体が好きだということで、初めて現用機をチョイスしました。しかし、退職後のお中元に贈るつもりが、お歳暮になり、それも間に合わずお年賀になり、結局、寒中見舞いにすら間に合わないという体たらく。

A-10は言わずと知れたアメリカ空軍伝説の攻撃機です。1976年に配備されたというから、なんと42年現役機であり続けていることになります。ほぼ私と同い年。あまりにも基本設計が古いため、何度も退役させようという話は出るものの、湾岸戦争などの現代戦でもその威力を見せつけ、結局退役させることができない機体です。この飛行機は「近接航空支援」のみに特化したものです。難しく感じますが、ようするに地上軍と連携して、敵の戦車や戦闘車両、陣地などを上空から攻撃してくれるというもので、軍用機の用途としては最も古い(しかし基本的な)タイプの飛行機です。機種に備えられた30㎜ガトリング砲、通称アヴェンジャーは、1秒間に65発、ビール瓶サイズの劣化ウラン弾を放つことができる強力なものです。発射すると反動で機体速度が遅くなるという伝説があるような機関砲で、戦車の上部装甲など一たまりもありません。そもそも、A-10という飛行機はアヴェンジャーを乗せるために作ったようなもので、空飛ぶガトリング砲といった方が当たっているかもしれません。

さて、だいぶ前置きが長くなりました。このタミヤ1/48 A-10Aですが、1991年発売ということで四半世紀前のキットです。流石にこの4-5年に発売されたキットのような精度の高さはありませんが、そこはタミヤ。特に組みにくいということもなく、凸モールド(今のプラモデルはスジボリなので凹モールドです。)もなかなか楽しめました。

まず、箱から出して受ける印象は「デカい!」です。いつも1/48の第二次世界大戦のプロペラ機ばかり作っているものとしては、このデカさは強烈です。また濃い緑のプラスチック成型色もなかなか新鮮です。

とりあえず仮組みしてみます。やはりデカい。零戦の三機分はあるでしょうか。贈答用として制作を開始しましたが、こんなものもらっても迷惑かもしれないとこの時思いました。
キットが古く、派手に合わせ目ができるので、士の字に接着してからひたすら紙やすりで合わせ目消し。多少モールドが消えますが、いくら何でもこのままでは子供の作ったプラモデルになってしまうので、後で復活すればいいでしょう。

モノがデカいので、接着剤も瞬着は脆過ぎて使えません。昔ながらのタミヤセメントをたっぷりつけて、マスキングテープでのんびり養生させます。その間、ジェットエンジンを筆塗で作ってみます。GSIクレオス社のMr.メタルカラーで金属感を出してみます。
とりあえずエンジンを機体に組み込みました。ついでにこのタイミングでコクピットも作っておきます。
さあ、ここでエアブラシの出番です。サラリーマン時代は手が出ませんでしたが、GSIクレオス社のL7というエアブラシシステムを購入しました。そもそもこの機体を購入した時に「このリザード迷彩は筆塗では無理だな」と考えていました。初めての習作が贈答用とかふざけているのかという感じですが、何とか吹いてみましょう。
人気の機体なので、Mr.カラーに専用色が出ていました。エアブラシ初心者でもなんとか雰囲気は出せました。腕じゃなくて、機材と塗料が優秀なだけです。説明書の塗装図を見ながらフリーハンドで吹いていきます。単純な迷彩ですが、3色使っています。どちらがどちらに被っているかを参考図書などで確認しながら吹き付けます。さすがにここまで面積が大きいと練習量も比例して増え、だんだん感覚をつかめてきます。
現用機をあまり作らない理由の一つがやたらと面倒な「注意書き」のデカールの嵐。仕方がないのでチマチマと貼って行きます。
とりあえずシルバリング修正と段差修正のためクリアを吹きます。
後は地上攻撃機に欠かせない兵装関係を装備して完成です。よく見ると粗も多いですがA-10以外には見えないので許してもらいましょう。それこそ伝説のスツーカパイロット、ルーデル大佐も開発に一枚噛んでいたというA-10A。なかなかの迫力です。世界情勢を見るに残念ながらまだまだ出番はあるでしょう。

次回はようやく日本の大戦機「帝国陸軍 四式戦闘機 疾風」です。エアブラシで仕上げる初の大戦機。どうなることか。